墓じまい、改葬にはどのような書類や手続きが必要となり、どのような費用がかかるのでしょうか。

 

 
 

必要となる書類

 

①改葬先の墓地使用許可証、墓地使用承諾書、受入証明書など
(名称は異なりますが、基本的な内容は同じ)
次に入る墓地が決まっていなければ、元の墓地から移すことはできません。

②埋蔵証明書または埋葬証明書、収蔵証明書
(埋蔵証明書・・・火葬の場合、埋葬証明書・・・土葬の場合、収蔵証明書・・・納骨堂に収めた場合)
旧墓地の管理者から発行してもらいます。

③改葬許可申請書
(埋蔵、埋葬、収蔵されている故人の死亡年月日や死亡時の本籍地、住所、申請者との続柄を記載)
故人、被葬者の人数分用意します。
故人、被葬者が記載されている戸籍全部事項証明書や除籍全部事項証明書、戸籍謄本や除籍謄本、改製原戸籍などが必要です。
旧墓地の管理者の署名、捺印をもらいます

④改葬許可証
実際に遺骨を移動する際、先方の墓地や納骨堂の管理者に提出します。

その他、市町村により必要な書類が異なります。

 

お墓の移転に伴い必要となること

 

①宗教儀式

閉眼供養や開眼供養等、宗教や宗派によって儀式を行うことが一般的です。

②石材店やご遺骨の移送業者の手配

現在のお墓の使用をやめる場合、墓石を撤去し、お骨を取り出し、更地にする必要があります。
寺院墓地の場合は指定石材店がある場合も多いです。
また、お墓の移転先が遠方の場合等はご遺骨の移送の手配も必要となります。

その他、骨壺の手配や、ご遺骨の洗浄や乾燥の手配、粉骨の手配等が必要となる場合があります。

 

必要となる費用

 

①永代使用料、永代供養料

「永代使用料」とはお墓となる土地をしようする権利を得るための費用です。ここでいう永代とは、代がある限りという意味で、使用者側の継承が途絶えない限りにおいて墓地を使用できる貸借権です。
この料金は、お寺や霊園、または地域によって様々です。

また、継承を前提とせず、お寺などの管理者がずっと供養と管理を行う永代供養墓に入る場合は「永代供養料」が発生します。
先祖墓を管理してもらっている寺院で永代供養にする場合も、他の霊園に移って永代供養する場合も発生する費用です。

②墓石の撤去や新たに購入する場合は購入・設置費用

墓石を撤去する場合には、撤去費用がかかります。墓地を更地にする場合、1㎡あたり5~15万円が平均といわれます。
これとは別に、新墓地にお墓を立てるなら、改めて墓石や工事費などの費用がかかります。

③年間管理料

お墓の共有部分を維持・管理するための費用です。料金は数千円程度の場合が多いですが、滞納すると管理ができないとみなされ、永代使用権が抹消されることもあります。

④閉眼供養、開眼供養、塔婆料

古いお墓をしまったり、新しいお墓を建立するに当たって、お寺へのお布施として支払う費用です。
相場は慣習やお寺や地域によって異なります。

⑤離檀料

お寺の墓地から別の場所へお墓を移す場合、離檀料といわれるお布施を包む場合が多いです。
法律的には宗教の自由が認められており、離檀料を支払わなければならないという法律上の決まりはありません。
しかし、先祖代々お世話になった気持ちとして、お布施を包む場合が多いです。

 

このように、墓じまい・改葬には、様々な書類が必要となり、手続きも煩雑となります。
墓じまい・改葬をしたいがお墓のあるお寺が遠方にある、どのような手続きか分からないといった方はお気軽にご相談下さい。