飲食店営業許可を取得するための要件として次の3点があげられます。

・施設や食品、設備等、一定の基準をクリアしていること
・施設ごとに食品衛生責任者を置くこと
・欠格事由に該当しないこと

それぞれ、詳しく見てみましょう。

施設や食品、設備等、一定の基準をクリアしていること

食品を取り扱うため、衛生的であることが求められます。

【食品衛生法の規定による営業許可共通の基準】

(1) 営業施設の構造

・営業施設
不潔でないこと。
・周囲の地面
排水が良く、かつ、清掃しやすい状態にあること。
・大きさ
食品、添加物等の取扱量に応じた大きさであること。
・区画
住居その他のものと区画されていること。
・床
耐水性材料又は厚板で作られ、かつ、清掃しやすい構造であること。
・配水設備
衛生上適当な構造の排水設備があること。
・照度
自然光又は照明により、別に規則で定める照度を得ることができる構造又は設備を有すること。
・換気
換気が十分できる構造であり、かつ、熱、蒸気等が著しく発生する場所には、換気装置があること。
・ねずみ対策
施設の窓、出入口、排水口その他必要な場所には、ねずみ族及び昆虫の侵入を防ぐ設備があること。
・更衣設備
作業衣等を備えた更衣設備があること。

 

(2) 食品、添加物等の取扱設備

・洗浄設備
従事者の使用に便利な場所に従事者専用の手指消毒装置及び十分な大きさの流水式手洗設備があること。
食品、器具等を洗浄するのに便利な場所に流水式洗浄設備及び水切り設備があること。
・殺菌設備
食品又は添加物に直接接触する器具又は容器包装を殺菌することができる設備があること。
・器具
食品、添加物等の種類、取扱量及び取扱方法に応じて必要とされる種類、数及び大きさの器具があること。
固定した器具又は動かしにくい器具は、清掃又は洗浄がしやすい場所にあること。
器具の食品又は添加物に直接接触する部分は、洗浄がしやすく、かつ、殺菌が可能な構造であること。
・保管設備
食品、添加物、器具又は容器包装を衛生的に保管できる設備があること。
・温度計
見やすい箇所に温度計があること。

 

(3) 給水及び廃棄物処理の設備

・給水設備
水道水又は公的試験機関等が認めた水を豊富に供給できる設備があること。
・水源
公的試験機関等が認めた水の水源は、不潔な場所に位置せず、水源及び給水設備は、外部から汚染されない構造であること。
・廃棄物容器
汚水及び臭気の漏れない構造で、かつ、十分な大きさの耐水性の廃棄物容器があること。
・便所
施設に影響を及ぼさない構造で、使用に便利な場所にあること。
ねずみ族及び昆虫の侵入を防ぐ設備並びに手指消毒装置を備えた流水式手洗設備があること。

 

【一般飲食店形態の飲食店営業の基準】

(1)調理室に必要な設備

温度計付き冷蔵庫
生食食品専用保管設備 (調理した刺身等の生食食品を提供する場合)
有毒廃棄物容器 (ふぐの有毒部分その他有毒な物を廃棄する場合)
放冷設備 (通常1回に50食以上の折詰料理弁当を調製する場合)
手指消毒装置及び流水式手洗設備 (従業員専用のものであること)
流水式洗浄設備及び水切り設備
殺菌設備
温度計 (見やすい箇所に設置すること)

(2)生食用食肉の加工又は調理を行う場合にあっては、他の設備がある場所と区画された生食用食肉取扱室を調理室に設けること。

(3)衛生上支障がない場合は、調理室と客席との間の区画は、カウンター等による区分とすることができる。

(4)調理室には、すき間がなく、かつ、清掃しやすい構造の内壁があり、内壁は、床面から少なくとも高さ1メートルまでは耐水性材料又は厚板で作られていること。

(5)調理室には、すき間がなく、かつ、清掃しやすい構造の天井があること。

(6)客席にあっては、床を省略することができる。

(7)施設には、作業面における明るさが、調理室にあっては100ルクス(いわゆるキャバレー又はバーの形態のものにあっては、衛生上支障がない場合に限り、50ルクス)以上、食品保管施設等にあっては20ルクス以上になる設備があること。

(8)更衣設備は、調理室の外にあること。

 

施設ごとに食品衛生責任者を置くこと

通常の飲食店・喫茶店であれば、特に資格がなくても開業することはできます。
ただし、施設ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。

食品衛生責任者に就任できるのは

(1)調理師、栄養士、製菓衛生師などの有資格者
(2)都道府県知事の指定する食品衛生責任者養成講習を修了した者

講習は

・公衆衛生学 1時間
・衛生法規   2時間
・食品衛生学 3時間
の計6時間で受講料は11,000円(税込)となります。

詳しくは 静岡県食品衛生協会のHPをご覧ください。

 

欠格事由に該当しないこと

許可を受けようとする者が以下のいずれかに該当する場合は許可を受けることはできません。

(1)食品衛生法又はこの法律に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終り又は執行を受けることがなくなった日から起算して2年を経過しないもの。
(2)食品衛生法上の許可を取消され、その取消しの日から起算して2年を経過しないもの。

 

まとめ

食品衛生法の営業許可は食品を取り扱うので、衛生的な施設を保つための基準が設けられています。
施設完成後の変更は金額もかかりますし、開業の日程も遅れることになってしまいます。
細かい基準は保健所ごとに異なりますので、施設の着工前に保健所に確認をするのがよいでしょう。